現場監督(施工管理)におすすめの本を探していますか?
書店に行くと建築・土木の専門書はたくさんありますが、「今の自分のレベルに合った本」や「現場のリアルな悩みに答えてくれる本」を見つけるのは難しいですよね。難しい専門書を買って挫折した経験がある方も多いのではないでしょうか。
本記事では、数ある建設関連書籍の中から、現役の実務で「使える!」と評価の高い書籍だけを厳選しました。
- 新人向け: マンガや図解で仕事の流れがわかる本
- 実務向け: 書類作成や段取りのコツがわかる本
- メンタル・教養: 仕事のモチベーションが上がる名著
今のあなたの現場や課題にぴったり合う一冊が、ここから見つかるはずです。
【新人・未経験】まずは現場の「空気」と「流れ」を掴む本

専門用語が飛び交い、年上の職人さんとの会話にも慣れていない時期は、文字ばかりの分厚い専門書を読んでも頭に入りません。OJT(現場研修)と言われても、実際は「見て覚えろ」の放置プレー…。
しかし、現場で質問する時間がないからといって、そのまま放置するのは危険です。
新人時代に読むべき本は、「現場のリアルな空気感」と「仕事の基本的な流れ」を、怒られずに教えてくれる、イメージしやすい本です。
ここでは、まず現場の雰囲気を知るための「漫画」と、あなたの現場のタイプ(建築か土木か)に合わせて選べる「図解本」をご紹介します。
『改訂版 まんが めざせ!現場監督』
【この本を買うべき人】
- 活字アレルギーで専門書を敬遠している方
- 現場の「職人さんの雰囲気」や「人間関係」が怖い方
- 入社前、配属前に予習をしておきたい方
この本最大のメリットは、何といっても「漫画形式で読める」ことです。
現場監督の「技術」だけでなく、失敗を重ねながら成長していく主人公の姿を通して、職人さんとの距離感の取り方や、現場で本当に起こる失敗談をリアルに学ぶことができます。専門書では絶対に学べない「現場あるある」が満載です。
読者の口コミ・評判
| 評価 | 実際によせられた声 |
| ⭕️ 良い点 | 「配属前に一気に読んで、現場の雰囲気をつかめた。職人さんを前にしても過度に緊張しなくなった」 |
| ⭕️ 良い点 | 「活字は眠くなるが、これなら休憩時間でも読める。新人が犯しやすいミスが描かれていて、予行演習になった」 |
| 🔺 注意点 | 「ベテランには基礎的すぎる内容。あくまで入門書と割り切るべき」 |
【建築向け】『ゼロからはじめる建築の「施工」入門』
【この本を買うべき人】
- ビル、マンション、木造住宅などの現場に行く方
- 「鉄筋」「型枠」「内装」などの手順をイラストで確認したい方
- 現場でこっそり専門用語を調べたい方
建築業界で圧倒的な支持を得ている「世界で一番やさしい」シリーズの施工版です。
建物がゼロから完成するまでの全プロセスが、美しいイラストで描かれています。「この部材は何のためにあるの?」「次はどの業者が入るの?」といった疑問が、絵を見るだけで解決します。
読者の口コミ・評判
| 評価 | 実際によせられた声 |
| ⭕️ 良い点 | 「とにかくイラストが分かりやすい。現場で実物を見る前にこれで予習すると理解度が段違い」 |
| ⭕️ 良い点 | 「辞書代わりになる。Kindleに入れて現場で分からない単語が出たらすぐ調べている」 |
| 🔺 注意点 | 「完全に建築(建物)特化なので、土木の人は役に立たないページが多い」 |
【土木向け】『トコトンやさしい土木技術の本』
【この本を買うべき人】
- 道路、トンネル、下水道、ダムなどの現場に行く方
- 「建築の本ばかりで、土木の入門書がない!」と困っていた方
- 重機の種類や、土の性質などの基礎知識を知りたい方
「現場監督の本」というと建築向けが多い中で、貴重な土木(インフラ工事)に特化した入門書です。
私たちの暮らしを支える土木工事が、どのような技術で行われているのかを見開き完結型で解説しています。「盛土」「切土」「擁壁」といった土木特有の用語や工法も、これならスムーズに頭に入ってきます。
読者の口コミ・評判
| 評価 | 実際によせられた声 |
| ⭕️ 良い点 | 「土木の入門書は堅苦しいものが多いが、これはタイトル通り『トコトンやさしく』図解されていて挫折しなかった」 |
| ⭕️ 良い点 | 「配属が土木部になったので購入。重機の名前や土留めの仕組みなど、最初に知るべきことが網羅されていた」 |
| 🔺 注意点 | 「現場管理のノウハウ本ではなく、あくまで『土木技術』の解説本。工法の基礎を知るのに役立つ」 |
【実務・スキルアップ】「段取り」と「書類」を極める本

仕事の流れが一通り分かってきた頃、多くの現場監督がぶつかる壁。それは「終わらない書類作成による残業」と「利益や組織を管理するプレッシャー」です。
現場だけ回せれば良い時代は終わりました。ここから一歩抜け出し、「定時で帰れる監督」や「会社に重宝される所長」になるためには、個人の経験則だけでなく、プロのノウハウ(体系化された技術)をインストールするのが最短ルートです。
実務の効率化とキャリアアップに直結する、必読の2冊をご紹介します。
『建設業・現場代理人 実践読本』
【この本を買うべき人】
- 将来、所長(現場代理人)を目指している方
- 技術はあるが、「カネ(原価管理)」や「ヒト(部下・協力会社)」の管理に自信がない方
- どんぶり勘定の現場運営から脱却したい方
現場代理人の仕事は、単に「モノを作る」ことではありません。「利益を残す(原価管理)」ことと「人を動かす(組織運営)」ことです。
この本は、技術書には書かれていない、現場運営の「マネジメント領域」に特化したロングセラーの実践書です。
「赤字工事にしないための予算組み」や「協力会社との上手な付き合い方・交渉術」など、現場のリーダーとして必要な知識が網羅されています。
もしあなたが「現場は回せるけど、利益が出ない」「部下がついてこない」と悩んでいるなら、この本の中に必ず答えがあります。
読者の口コミ・評判
| 評価 | 実際によせられた声 |
| ⭕️ 良い点 | 「現場監督10年目にして初めて『経営視点』を持てた。もっと早く読んでいれば、あんな失敗はしなかったと思う」 |
| ⭕️ 良い点 | 「精神論ではなく、数値管理や交渉のロジックが具体的。昇進試験の論文対策としても役立った」 |
| 🔺 注意点 | 「内容は硬派で文字が多い。新人が読むと消化不良になるかもしれないが、中堅以上にはバイブルになる」 |
『最高の工事写真の撮り方 令和改訂版』
【この本を買うべき人】
- 写真の撮り忘れや不備で、手戻り(撮り直し)が発生したことがある方
- 書類整理や写真整理で、毎晩遅くまで残業している方
- 部下に写真撮影を教える際の「マニュアル」が欲しい方
現場監督の残業の諸悪の根源、それは「写真整理」と「書類作成」と言っても過言ではありません。
この本は、検査で指摘を受けないための「証拠(エビデンス)としての写真」の撮り方を徹底解説しています。
単にきれいに撮る方法ではなく、「なぜそのアングルが必要なのか」「黒板には何を書くべきか」という施工管理基準(ルール)に基づいた解説があるため、役所の検査官や発注者を納得させる写真が撮れるようになります。
「撮り直し」は最大の時間の無駄です。この本で撮影のツボを押さえれば、現場での撮影も、事務所での整理も劇的にスムーズになり、結果として早く家に帰れるようになります。
読者の口コミ・評判
| 評価 | 実際によせられた声 |
| ⭕️ 良い点 | 「『何がダメな写真か』が明確になり、撮り直しが激減した。部下にカメラを渡す前にこれを読ませている」 |
| ⭕️ 良い点 | 「電子小黒板やタブレット対応など、令和の現場事情(最新基準)に対応しているのがありがたい」 |
| 🔺 注意点 | 「ある程度写真に慣れている人には当たり前の内容も多いが、基本の再確認や教育用としては最適」 |
現場の生産性を上げたいなら、まずは「写真」の品質を上げることから始めましょう。
【安全管理】現場の命を守る!ポケットに必須の一冊

現場で最も恐ろしいもの、それは「労働災害(事故)」です。
一度でも重大事故が起きれば、工事はストップし、会社の社会的信用は失墜し、何より共に働く職人さんやその家族の人生を狂わせてしまいます。
「知らなかった」では絶対に済まされないのが安全管理のルールですが、膨大な「労働安全衛生法」をすべて暗記するのは現実的ではありません。
だからこそ、現場には「いざという時にすぐ答えを教えてくれる相棒」を携帯する必要があります。これは、単なる本ではなく、自分と仲間を守るための「お守り」です。
『安全法令ダイジェスト ポケット版』
【この本を買うべき人】
- 現場パトロール中、「これ法律的に大丈夫かな?」と不安になることがある方
- 労働基準監督署(労基)の立ち入り検査にビクビクしたくない方
- スマホを取り出しにくい高所や悪環境でも、サッと数値を調べたい方
この本の価値は、「作業服の胸ポケットに入るサイズ」であることに尽きます。
現場では、「足場の手すりの高さは何センチ必要か?」「クレーン作業の合図はどうするか?」といった、具体的かつ法的な判断を一瞬で求められる場面が多々あります。
そんな時、事務所に戻って分厚い法規集を開く時間はありません。
この『安全法令ダイジェスト』は、現場で頻出する重要法令や数値を、図解や表でコンパクトにまとめています。
安全パトロールの際、この本を片手にチェックを行うだけで、指摘の説得力が段違いに上がります。「なんとなく」の安全管理から卒業し、法的根拠に基づいた指導ができるようになる一冊です。
読者の口コミ・評判
| 評価 | 実際によせられた声 |
| ⭕️ 良い点 | 「スマホで検索するより早い。電波の悪いトンネル内や、手袋をしたままでもパラパラめくって確認できるのが最強」 |
| ⭕️ 良い点 | 「職人さんに注意する時、『ほら、法律でこう決まってるから』とこの本を見せると、納得して動いてくれるようになった」 |
| 🔺 注意点 | 「法令は頻繁に改正されるので、ブックオフ等で古本を買わず、必ず最新版(改訂版)を買う必要がある」 |
自信を持って「安全よし!」と言うために、ポケットに一冊忍ばせておきましょう。
【人間関係・メンタル】職人さんとの対話やストレスに効く本

「言った通りにやってくれない」「職人さんに怒鳴られて萎縮してしまう」「あちらを立てればこちらが立たず…」。
現場監督にとって、対人関係の悩みは尽きません。
しかし、コミュニケーションには「技術」があり、メンタルには「守り方」があります。
これらは才能や性格の問題ではなく、本で学ぶことができるスキルです。人間関係の悩みで現場を去ってしまう前に、ぜひこのページを開いてみてください。心がふっと軽くなるはずです。
『その一言で現場が目覚める』
【この本を買うべき人】
- 職人さんに指示を出すのが怖い、苦手だと感じている方
- 「何度言っても現場が動かない」と無力感を感じている方
- 朝礼や打ち合わせの雰囲気を良くしたい方
著者の降籏達生氏は、数多くの現場を立て直してきた建設業専門のコンサルタントです。
この本には、精神論ではなく、現場ですぐに使える「具体的な言葉の選び方」が詰まっています。
例えば、職人さんのプライドを傷つけずに修正を依頼する方法や、やる気を引き出す朝礼での一言など、現場監督なら「あるある!」と頷く場面での正解が書かれています。
「怒鳴る」でも「媚びる」でもない、「プロとして信頼される伝え方」を学べば、現場の空気は劇的に変わります。人間関係を「技術」で解決したい方に最適です。
読者の口コミ・評判
| 評価 | 実際によせられた声 |
| ⭕️ 良い点 | 「『職人は頑固』と諦めていたが、自分の伝え方が悪かったと気づかされた。本に書いてあるフレーズを使ったら、驚くほど協力的になってくれた」 |
| ⭕️ 良い点 | 「コミュニケーションの本は多いが、これは建設現場に特化しているので、事例がリアルですぐ実践できる」 |
| 🔺 注意点 | 「著者の他の本(『すごい現場監督』など)と被る内容もあるが、対人関係に悩んでいるならこちらがベスト」 |
『建設業・現場代理人のコミュニケーション養成読本』
【この本を買うべき人】
- 職人さんだけでなく、発注者(役所・施主)や近隣住民との対応に悩んでいる方
- 「口下手で損をしている」と感じる現場代理人・所長クラスの方
- トラブル発生時や、工期変更などの「言いづらい交渉」をスムーズに進めたい方
現場のコミュニケーションは「仲良くすること」だけではありません。こちらの要求を通し、相手を納得させる「交渉(ネゴシエーション)」の側面が強いのが特徴です。
この本は、建設業特有のシチュエーション(朝礼、工程会議、近隣説明会、クレーム対応など)に特化して、プロとしてどう振る舞い、どう伝えるべきかを解説しています。
単なる会話術ではなく、「競争に勝ち抜くための提案力」や「トラブルを未然に防ぐ根回し」など、現場代理人として一歩上のレベルに行くための「対人戦略」が学べます。
読者の口コミ・評判
| 評価 | 実際によせられた声 |
| ⭕️ 良い点 | 「近隣クレーム対応の章が具体的で助かった。現場監督は技術屋だが、実際は『サービス業』のような対応力が求められると痛感した」 |
| ⭕️ 良い点 | 「発注者への提案や協議の進め方が参考になった。若手よりも、ある程度現場を任されるようになった中堅層に響く内容」 |
| 🔺 注意点 | 「『養成読本』というタイトルの通り、少し硬めのテキスト。漫画やイラストで気楽に読むタイプではないので、腰を据えて勉強したい人向け」 |
『嫌われる勇気』
【この本を買うべき人】
- 職人さんや上司の不機嫌を、自分のせいだと思い込んでしまう方
- 誰からも嫌われたくないと、八方美人になって疲れている方
- 現場のトラブルを家に帰ってまで引きずってしまう方
こちらは建設業の専門書ではありませんが、対人ストレスの多い現場監督の間で「メンタルのバイブル」として密かに支持されている、アドラー心理学のベストセラーです。
この本の「課題の分離」という考え方は、現場監督にとって救いになります。
「職人さんが怒っているのは、職人さんの課題であって、あなたの課題ではない」。そう割り切る考え方を身につけることで、他人の感情に振り回されなくなり、驚くほど心が強くなります。
板挟みのストレスで押しつぶされそうな時、この本はあなたの心を物理的に軽くしてくれる「防具」となります。
読者の口コミ・評判
| 評価 | 実際によせられた声 |
| ⭕️ 良い点 | 「土木YouTuberが勧めていて読んだ。クレームや無理難題を言われた時も『それは相手の問題』と線引きできるようになり、メンタルが安定した」 |
| ⭕️ 良い点 | 「もっと早く読みたかった。職人さんの顔色ばかり伺っていた自分がバカらしくなり、本来の『管理』の仕事に集中できるようになった」 |
| 🔺 注意点 | 「対話形式で少し独特な文体なので、最初は読みにくいかもしれない。また、即効性のある『技術書』ではなく、じわじわ効く『哲学書』である」 |
技術書ではありませんが、長く現場監督を続けるためには、コンクリートの知識よりも大切な「心の持ち方」を教えてくれる一冊です。
【モチベーション・教養】仕事への誇りを取り戻す・業界を知る

毎日同じような現場の往復、理不尽なクレーム対応、終わらない書類…。
「自分は何のために働いているんだろう?」とふと思ってしまうことは、誰にでもあります。
そんな時は、少し目線を変えて、建設業界の「歴史」や「裏側」を描いたエンターテインメント作品に触れてみてください。
ここにある本は、あなたの仕事が「地図に残り、人々の暮らしを支える偉大な仕事」であることを思い出させてくれます。
小説『高熱隧道(吉村昭)』
【この本を買うべき人】
- 「今の現場が辛い」と心が折れそうな方
- 土木工事(トンネル・ダムなど)に関わるすべての方
- 建設業という仕事に「誇り」を持ちたい方
この本は、多くの土木技術者が「バイブル」と呼ぶ、ノンフィクション小説の最高傑作です。
戦前の黒部第三発電所建設において、岩盤温度160℃を超える「高熱隧道(トンネル)」を掘り抜いた男たちの、壮絶すぎる闘いが描かれています。
ダイナマイトが自然発火するほどの熱地獄、相次ぐ雪崩…。それでも「日本のインフラを作る」という使命感で突き進む先人たちの姿に、圧倒され、涙が止まらなくなります。
読み終えた時、「今の自分の現場の辛さなんて、これに比べれば…」と、体の底から勇気が湧いてくるはずです。
読者の口コミ・評判
| 評価 | 実際によせられた声 |
| ⭕️ 良い点 | 「仕事で大きなミスをして落ち込んでいた時に読んだ。先人たちのド根性に触れ、ちっぽけなことで悩んでいる自分が恥ずかしくなり、やる気が復活した」 |
| ⭕️ 良い点 | 「土木の現場監督なら絶対に読むべき。私たちが受け継いでいる『タスキ』の重さを再認識できる」 |
| 🔺 注意点 | 「描写がかなりリアルで凄惨なシーンもあるため、心臓が弱い人は注意が必要」 |
小説『鉄の骨(池井戸潤)』
【この本を買うべき人】
- 建設業界の「カネ」と「権力」のリアルに興味がある方
- 会社組織の中での立ち回りに悩んでいる方
- 『半沢直樹』のような、熱い企業ドラマが好きな方
現場の技術ではなく、ゼネコンの「営業」や「談合」をテーマにしたエンターテインメント小説です。
若手社員が、公共工事の入札を巡る巨大な組織の論理や、必要悪とされる「調整」に翻弄されながらも、自分なりの正義を見つけていく姿が描かれています。
現場監督も、少し上の立場になれば「政治」や「お金」の問題とは無縁でいられません。
業界のダークな部分にも光を当てつつ、最後には「ものづくり」への情熱を感じさせるストーリーは、仕事への向き合い方を深く考えさせてくれます。
読者の口コミ・評判
| 評価 | 実際によせられた声 |
| ⭕️ 良い点 | 「現場の人間からすると『あるある』の連続。フィクションだが、建設業の構造的な問題が鋭く描かれていて勉強になる」 |
| ⭕️ 良い点 | 「単純に物語として面白い。一気に読んでしまい、寝不足になった」 |
| 🔺 注意点 | 「現場の施工技術を学ぶ本ではない。あくまで業界の空気を知るための小説」 |
漫画『解体屋ゲン』
【この本を買うべき人】
- 休憩時間の暇つぶしに、スマホで読める漫画を探している方
- 楽しみながら、広く浅く専門知識を身につけたい方
- Kindle Unlimited(読み放題)ユーザーの方
タイトルは「解体屋」ですが、実際は建設業界の百科事典のような漫画です。
爆破解体からリフォーム、トンネル工事、手抜き住宅の調査、さらには下請けいじめの問題まで、業界のあらゆるテーマを網羅しています。
ギャグ漫画のような見た目ですが、中身は「専門書レベル」にマニアックで正確です。「コンクリートの爆裂」や「重機の特性」などがストーリーの中で解説されるため、読んでいて自然と知識がつきます。
巻数が非常に多いですが、1話完結でどこからでも読めるため、現場の休憩時間に読むのに最適です。
読者の口コミ・評判
| 評価 | 実際によせられた声 |
| ⭕️ 良い点 | 「『漫画でしょ?』と侮っていたが、下手な参考書より勉強になる。現役の職人が読んでも唸る内容」 |
| ⭕️ 良い点 | 「Kindle Unlimitedで読み始めたら止まらなくなった。現場の知恵と人情が詰まっている」 |
| 🔺 注意点 | 「初期の絵柄は古いが、内容はどんどん洗練されていく。まずは数巻読んでみてほしい」 |
※特にAmazonのKindle Unlimited会員であれば、多くの巻が読み放題対象になっていることが多く(※時期によります)、コストパフォーマンス最強の教材です。
【番外編】キャリアアップと情報収集

現場監督として長く活躍する、あるいは今より良い条件の会社へ転職を考えるなら、避けて通れないものがあります。それは「資格」と「業界の最新情報」です。
現場での頑張りはもちろん大切ですが、残念ながらそれだけでは給料は頭打ちになります。
ここでは、あなたの市場価値を確実に高めるための2つのツールをご紹介します。
『1級・2級 施工管理技士 過去問題集』
【この本を買うべき人】
- 確実に年収・給料を上げたい方
- 「補助」の立場から抜け出し、現場代理人として独り立ちしたい方
- 転職市場での価値を高めたい方
厳しい言い方になりますが、建設業界において「資格」は「お金」そのものです。
どれだけ現場の実力があっても、資格(特に1級施工管理技士)がなければ、大規模な現場の責任者にはなれず、手当もつきません。逆に言えば、資格さえ取れば、年収ベースで数万円~数十万円のアップが約束されているようなものです。
勉強法はシンプルで、「最新の過去問題集(過去問)」を繰り返し解くことが合格への近道です。
まだ受験資格がない若手の方でも、パラパラとめくって「将来どんな知識が必要になるのか」を知っておくだけで、日々の現場での吸収力が変わります。
読者の口コミ・評判
| 評価 | 実際によせられた声 |
| ⭕️ 良い点 | 「現場が忙しくてスクールに通う時間がないので、過去問をボロボロになるまで回した。結果、一発合格して資格手当がついた」 |
| ⭕️ 良い点 | 「解説が詳しい問題集を選ぶのがコツ。『なぜ間違いなのか』が分かると応用が利く」 |
| 🔺 注意点 | 「法改正や出題傾向が変わるので、ブックオフの古本ではなく必ず最新年度版を買わなければならない」 |
※土木、建築、電気など、ご自身の職種に合った問題集を選んでください。
雑誌『日経コンストラクション』
【この本を買うべき人】
- 土木現場に関わるプロフェッショナル
- 発注者や上司との雑談・打ち合わせで「一目置かれたい」方
- 他社の事故・トラブル事例を知って自社の対策に活かしたい方
「最近のあの事故、原因は設計ミスらしいですね」
「国交省が新しいICT基準を出しましたね」
現場監督としてレベルが上がると、こうした「業界の最新トレンド」を知っているかどうかが、プロとしての信頼感に直結します。
『日経コンストラクション』は、土木建設業界の「今」を伝える専門誌です。特に人気なのが「事故・失敗事例」の特集。他社の失敗原因を詳細に分析したレポートは、明日の我が身を守るための貴重な教科書となります。
ネットニュースでは拾えない深い専門知識を仕入れることで、発注者との会話の質が一段階上がります。
読者の口コミ・評判
| 評価 | 実際によせられた声 |
| ⭕️ 良い点 | 「所長クラスはみんな読んでいる。打ち合わせで話題についていくために購読を始めた」 |
| ⭕️ 良い点 | 「成功事例だけでなく『失敗事例』が詳しく載っているのが勉強になる。安全教育のネタにも使える」 |
| 🔺 注意点 | 「専門誌なので価格は安くないが、経費で買う価値はある。コンビニには売っていないのでネット購入が基本」 |
※建築(ビル・住宅)メインの方は、姉妹誌の『日経アーキテクチュア』が対象となります。ご自身の分野に合わせて選んでください。
まとめ:本という「武器」を持って、現場に行こう

現場監督の仕事は、正直言って激務です。 技術、安全、法律、そして人間関係……。これら全てを、現場での失敗経験(OJT)だけで身につけようとすれば、いくら時間があっても足りませんし、何より心が持ちません。
しかし、本を読めば「先人たちが数十年かけて積み上げた知恵」を、わずか数千円で、しかも一瞬で手に入れることができます。これは、忙しい現場監督にとって最強の「ショートカット(近道)」です。
最後に、本を選ぶ際の重要なポイントを再確認しておきます。
⚠️ 購入前の最終チェック
- 「土木」か「建築」かを確認する
- 特に技術書(『世界で一番やさしい~』など)は、分野が違うと役に立たないことがあります。ご自身の現場(ビル建築なのか、道路・下水などの土木なのか)に合ったものを選んでください。
- 「最新版」を選ぶ(超重要)
- 建設業法や安全法令は頻繁に改正されます。古本は安くても情報が古いと現場で命取りになります。必ず「改訂版」や「最新年度」のものを新品で購入してください。
- 「電子書籍(Kindle)」を活用する
- 現場の休憩所は狭く、移動も多い仕事です。スマホやiPadに入れておけば、かさばらず、現場で分からないことがあった時にこっそり確認できるので非常におすすめです。
一度に全部買う必要はありません。 まずは、「今の自分が一番悩んでいること(知識・人間関係・モチベーション)」を解決してくれる一冊だけを、手に取ってみてください。 その一冊が、明日のあなたの現場を、今日より確実に楽にしてくれるはずです。
📖 この記事で紹介したおすすめ本一覧
🔰 新人・未経験の方へ(現場の空気を知る)
- 『改訂版 まんが めざせ!現場監督』(まずはここから!)
- 『ゼロからはじめる建築の「施工」入門』(※建築向け)
- 『トコトンやさしい土木技術の本』(※土木向け)
📈 実務・スキルアップ(段取り・書類)
- 『建設業・現場代理人 実践読本』(将来の所長候補へ)
- 『最高の工事写真の撮り方 令和改訂版』(残業を減らす)
⛑️ 安全管理(必須のお守り)
- 『安全法令ダイジェスト ポケット版』(ポケットに一冊)
❤️🩹 人間関係・メンタル(対人ストレス解消)
🔥 モチベーション・教養(仕事の誇り)
- 『高熱隧道(吉村昭)』(土木屋のバイブル)
- 『鉄の骨(池井戸潤)』
- 『解体屋ゲン』(Kindleで暇つぶし&学習)
🆙 キャリアアップ(年収アップ・情報収集)
- 『1級・2級 施工管理技士 過去問題集』(最新版を選ぼう)
- 雑誌『日経コンストラクション』(土木プロ向け)



コメント